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未来の会

【「集中」CEOの是々非々 ⑤ 】

【「集中」CEOの是々非々 ⑤  】

「大日本印刷北島義俊社長の引責辞任(2)」

「株主総会では950億円の巨額特別損失問題に質問は集中」

6月28日10時。大日本印刷の歴史が変わった日でもある。注目の大日本印刷の株主総会が開催され39年の長期間、社長の座にあった北島義俊社長が950億円の特別損失の責任を取る形で引責辞任をした。本来であれば引退の花道を飾るはずの株主総会が、巨額特別損失のお陰でボロボロの辞任となった。

そんな状況下でもあり株主総会に向けた準備は例年の何倍もの時間を費やしていた。「働き方改革」は無視で深夜早朝まで準備が続く日々。顧問弁護士らが想定した質問を元に万全の回答体制を取り、次期社長に少しでも傷が引き継がれないよう総務部は万全の体制で迎えた冷や汗ものの株主総会だった。

想定通り、多くの株主から「950億円の特別損失」について質問が続いたが、満足する回答は一つもなかった。と言うよりも鼻から答えるつもりは無かった。

そんな事だから、今回、株主から出された質問は全て想定内ではあったにも係わらず、役員らはトンチンカンな回答を繰り返していた。役員らも情けない姿を曝け出している事を嘆いていたが、こんな的外れな回答を聞かされた株主の怒りは十分に理解できる。回答作成者の責任は重い。

株主の一人が「この責任は誰が取るのか?」「社長の言葉で答えろ!」と引責辞任を決めた北島義俊社長に皮肉の質問を送っていた。北島義俊社長から「辞任で特別損失の責任を取らせて頂きたい」と言えば、後継社長の荷は軽くなったと思うが、最後の最後まで北島義俊社長自身の言葉は聞かれなかった。どんな質問にも能面のような顔で、後方に控える総務部員らから届く指示のままに「担当取締役がお答えします」の言葉を繰り返していた。今年の株主総会でも北島義俊社長の存在感の無さは変わりがなかった。

その昔、大日本印刷の株主総会と言えば小川薫氏の独壇場だった。大日本印刷の与党総会屋として、株主総会を取り仕切る大日本印刷のドン佐藤通次氏と綿密な打合せの下でシャンシャン総会を行って来た。北島義俊社長の長期政権は多くの方々の共通の利益だった構図が見えていた。

閑話休題。

株主総会には多くのOBが出席していたが、総会後に彼らは「佐藤専務がいたら、こんな特別損失は出さなかったね」と囁いていた。

しかし、950億円もの巨額な損失を出しても無借金経営は続く。凄いの一語だ。


【「集中」CEOの是々非々 ① 】「大日本印刷北島社長の引責辞任」
【「集中」CEOの是々非々 ② 】「悪辣な看護師派遣ビジネスで重い医療法人の財務負担」
【「集中」CEOの是々非々 ③ 】「日本大学田中理事長体制を守ってきた責任は文部科学省にある!」
【「集中」CEOの是々非々 ④ 】「東京にタクシーがいない・・・東京オリンピックにむけて大丈夫?」




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