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第8回 夏の人事で幹部登用見込まれる「花の62年組」

第8回 夏の人事で幹部登用見込まれる「花の62年組」

 「花の62年組」——。厚生労働省の今夏の人事で幹部登用が見込まれる1987(昭和62)年入省組を指す言葉だ。旧厚生省出身者では、80(昭和55)年、83(昭和58)年に続いて人材が豊富な年次と言われ、夏の幹部人事では局長級への起用が進む見通しだ。

 「62年組」の代表格は、伊原和人・大臣官房審議官だろう。昨年末の診療・介護の同時報酬改定を医療介護連携担当の審議官として内容面を取り仕切った。東京大学法学部を卒業後に入省した伊原氏だが、強みは社会保障分野全般に詳しい点だ。健康政策局(現在の医政局)を振り出しに、薬務局や保険局勤務の他、福田康夫首相時代に官邸参事官を務めた。課長補佐として高齢者介護対策本部で介護保険制度の創設に関わり、健康局総務課長時代には難病新法制定に尽力した。15年秋に年金局審議官に抜擢されると、マクロ経済スライドを強化する年金制度改革関連法案を成立させた。障害者施策にも詳しく、大手紙のベテラン記者も「社会保障分野でのキーパーソンだ」と評価する。

 対照的な存在なのは、高橋俊之・年金局年金管理審議官だ。東京大学法学部を卒業後に入省した点は伊原氏と同じだが、その後は異なる。環境庁や岡山県などに出向し、国会連絡調整官や内閣総務官室付の参事官を務めた。派手な経歴を誇る伊原氏とは対照的に、「地道な仕事を歯を食いしばりながらこなすのが高橋氏だ」(別の省幹部)との評判だ。現在は日本年金機構の個人データ入力ミスが原因で年金の過小支給が相次いだ問題の事後処理を担当している。審議官への登用は伊原氏と同じ15年秋で、内閣府の大臣官房審議官として経済財政諮問会議などを担当した。

 「仕事師」として知られるのは、大島一博・内閣府大臣官房審議官だ。保険局畑が長く、政権肝いりの一億総活躍推進室次長も務めた。2人と同様に15年秋に内閣審議官に登用された。しばらく厚労省外に出ているが、「夏の人事では厚労省に戻ってくるだろう」(幹部)と見られている。

 この他注目されるのは、橋本泰宏・大臣官房審議官(医薬品等産業振興などを担当)、八神敦雄・大臣官房審議官(福祉連携などを担当)、山本麻里・子ども家庭局審議官だ。橋本氏は14年夏から会計課長を務め、16年夏から大臣官房審議官に登用された。八神氏は16年夏に人事課長に起用され、17年夏から現職に。両氏ともに「仕事ぶりは手堅く、無茶なことは言わない」(中堅職員)。

 唯一の女性である山本氏は、20代のころに皇太子妃候補ともなったとされ、「当時はファンクラブがあった」(ベテラン職員)とも。16年夏に内閣官房の内閣審議官に抜擢され、現在は障害者に不妊手術を強制した旧優生保護法の補償問題を担当。政治解決を目指す超党派議連の会合に政府方針を説明する立場で出席し、真価が問われる場面に直面している。

 83年と87年入省の間は「谷間の世代」。84年は吉田学・子ども家庭局長、85年では濱谷浩樹・老健局長、86年だと土生栄二・内閣総務官のみ。将来的に87年組で幹部を担うとされ、「夏の人事で局長級を出すことになるだろう」(幹部)というのが下馬評だ。

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