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未来の会

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)
研究が加速する  ニュートラシューティカルによる予防医療

我が国の65歳以上人口は、2019年10月1日現在では28.4%に達し、2036年には33.3%で3人に1人が高齢者になる見込みだという。2065年には約3.9人に1人が75歳以上になると推計されている(内閣府)。つまり、我々にとってヘルスケアコストの増大を抑制する事は、重要な課題である。

 そんな中で、セルフケアによる健康維持やアンチエイジングへの関心が高まるのは必然であろう。すなわち、ニュートラシューティカル(人々の日々の健康維持に有用である科学的根拠を持つ食品・飲料の総称)市場の拡大が予想される。そして、数あるニュートラシューティカルの中でも、抗老化成分として研究が加速するNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチドの略称)が今、特に注目を集めている。NMNは老化を制御する事で、医療費や介護のコストの削減にも繋がると期待されている。抗老化成分として有望なNMNの効果を科学的に検証してみたい。

 我々の体を構成する細胞の多くは、分裂を繰り返し、やがて老化して死んでいく。老化のメカニズムはまだ明らかになっていない事も多いが、老化研究の中で最も有名でよく研究されているのは、サーチュインという遺伝子群である。サーチュイン遺伝子は 老化の抑制に関与していると考えられており、長寿遺伝子とも呼ばれている。

 哺乳類にはSIRT1からSIRT7まで7種類のサーチュインがあり、中でもSIRT1の研究が進んでいる。SIRT1は血管内皮細胞の老化抑制、アルツハイマー型認知症抑制、骨吸収抑制による骨粗鬆症予防の可能性、骨格筋減少抑制等、老化や寿命のコントロールに深く関与していると見られている。

 NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は細胞内のミトコンドリアにおけるエネルギーの産生に欠かせない補酵素であると同時に、サーチュインを活性化させる役割も担っている。組織中のNAD量は加齢と共に減少するが、NADを増やせば、サーチュインを活性化させる事が出来る。すなわち、抗加齢作用が期待出来るのだ。そして、NMNを摂取すると体内でNADに変換される。NMNの摂取がサーチュイン活性化のカギと言えそうだ。

エビデンスが裏付けた老化抑制効果

 既に、多くの研究者達がマウスの疾患モデルでNMNの効果を確認している。NMNを投与すると、食事や加齢によって誘発された2型糖尿病や肥満のマウスモデルにおいて、インスリンの作用と分泌の両方が著しく改善された。更に、NMNは、虚血によるNAD+の減少を防ぐ事で虚血/再灌流による傷害から心臓を保護した。また、アルツハイマー病のマウスモデルにおいて、認知機能を改善する事が出来た。これらの知見を総合すると、NMNが多くの老化に関わる疾患状態に対して効果がある事が示唆される。 

 これらの結果を踏まえて、ヒトを対象にした臨床研究も行われている。米国ワシントン大学の今井眞一郎教授のグループが、肥満気味の糖尿病予備軍の閉経後の女性を対象に、NMNサプリメントの代謝機能に対する効果を評価するために、10週間の無作為化プラセボ対照二重盲検試験を実施した。NMN摂取群の骨格筋(筋肉)で、血糖値を下げるホルモンであるインスリン感受性が平均25%上がり、糖の取り込み機能が改善した。また、NMN摂取群では筋肉の再構築を促す遺伝子の働きが高まった事も確認された。動物実験のみならず、ヒトを対象とした二重盲検という信頼性の高い試験でもその効果が実証された事になる。この最新結果は2021年4月に『Science誌』に掲載され注目を集めた。ただし、この臨床研究の結果のみではヒトへのNMN投与が2型糖尿病の改善や予防に役立つかどうか結論付けるところまでは至らず、今後の臨床研究の課題となっている。

 更に現在、大阪大学が実施する、身体的フレイルを伴う糖尿病患者に対するNMNの効果を調べる臨床研究が進行中だ。対象は、アジアのサルコペニア基準を満たした65歳以上の男性で、治療薬を使用中あるいは未治療でHbA1c 6.5%以上の患者である。フレイルとは、加齢により心身が老い衰えた状態をいい、サルコペニアは、加齢や疾患により筋肉量が減少して全身の「筋力低下が起こる事」をいう。どちらも超高齢社会の中で健康寿命を延ばすために注目されているキーワードである。フレイルやサルコペニアにより高齢者の生活の質は低下し、転倒等のリスクが高まり、寝たきりになる可能性が高くなる。NMNがフレイルを予防出来るかどうか、この臨床研究の結果が待たれるところである。

 NMNは、枝豆、ブロッコリー、アボガド、キャベツ、牛肉、エビ等の食品に広く含まれているが、含有量は極めて微量である。食事から十分な量のNMNを摂取する事は難しいため、サプリメントから摂取するのが現実的だ。サプリメントで継続的にNMNを摂り、NADを増やす事によって、老化を遅らせる効果が期待されている。

NMNサプリメントで超高齢社会を健康に生きる

 『プロダクティブ・エイジング(Productive Aging)』とは、1975年にILC米国センター理事長だったRobert N. Butler氏が提唱した概念で、「高齢者を社会の弱者や差別の対象として捉えるのではなく、全ての人が老いてこそますます社会にとって必要な存在としてあり続ける事」をいう。

 この概念に基づくNMNサプリメントや6-MSITCサプリメントを取り扱うNOMON(株)代表取締役CEO(最高経営責任者)の山名慶氏に話を伺った。山名氏は、筑波大学大学院修士課程でスポーツ医科学を専攻、帝人ファーマ(株)に入社。筑波大学人間総合科学科で博士号を取得後、ハーバード大学留学等を経て、帝人(株)のヘルスケア事業領域を牽引してきた立役者。そして、2019年に長年のヘルスケア事業の経験を引き継いだ形で同社を立ち上げた。「私自身が骨格・筋肉・栄養等に関する第一線の研究に携わってきた事は、大きな強みだと思います。研究者であるが故に、エビデンスを大事にする。科学的に裏付けられた、根拠のある『プロダクティブ・エイジング』を提供していきたい」と山名氏。

 また、サプリメント市場では品質のばらつきが懸念されており、トレーサビリティは品質管理上極めて重要だが、「弊社は原料から最終製品に至る全工程を日本国内で製造管理し、品質とトレーサビリティに拘っています。NMN原料はISO 9001認証を取得した厳しく管理された食品工場で製造し、製剤化は国内GMPよりも厳しい、cGMP(アメリカのFDA〈食品医薬品局〉が消費者の安全を確保するために定めたガイドライン)認証を取得した工場で行っています。また、全製品に国際的に知られた非常に透明性の高いアンチ・ドーピング認証プログラム『インフォームドスポーツ』を取得しました。これは、純国産のNMNを含むサプリメントでは日本初です」と続けた。

 更に、これから予防医療が益々重要視される事について、「弊社は今後も医療機関と提携していきます。医療従事者の皆さんにNMNを始めとするサプリメント製品について理解して頂き、広くニュートラシューティカルを普及させたい」と山名氏は熱く語った。これからの健康長寿を伸ばし、医療費削減に繋がる手掛かりがここにある。


お問合せ:NOMON株式会社 Tel:03-6822-9570 E-mail : info@nomon.jp

 

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