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第28回 週刊誌報道で風当たり強まる大坪審議官

第28回 週刊誌報道で風当たり強まる大坪審議官

 厚生労働省の大坪寛子・大臣官房審議官への風当たりが強まっている。山中伸弥教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所への予算を削減したり、安倍政権の和泉洋人・首相補佐官と京都で密会していたと相次いで報道されたりしているからだ。省内でも仕事の進め方に対しても不満が漏れており、まさに四面楚歌の状態に陥っている。

 大坪氏は1992年に東京慈恵会医科大学を卒業し、同大付属病院の輸血部・造血細胞センター勤務などを経て、2008年に医系技官として入省した。医薬食品局血液対策課を振り出しに、健康局結核感染症課、環境省総合環境政策局特殊疾病対策室等の勤務を経て医政局医療安全推進室長を歴任。15年からは内閣官房健康・医療戦略室参事官として官邸から健康・医療政策の指揮をとった。19年7月から科学技術・イノベーション振興やがん対策等を担当する大臣官房審議官として厚労省に戻りつつ、内閣官房健康・医療戦略室次長という「要職」を兼ねている。

 内閣官房時代の和泉補佐官との近さが大坪氏の権勢の源だ。山中教授がiPS細胞の臨床応用に慎重な姿勢をみせていると、積極派の和泉補佐官の意向をかさに予算削減すると一方的に決めた。さらに自身は独身だが、妻子ある和泉補佐官と京都で密会して不倫関係にあるのではないかと疑われたのだ。ある大手紙記者は「和泉補佐官の女癖の悪さは有名だった一方、大坪氏の爺殺しも知られていた。そんな2人が同じ部署にいけば遅かれ早かれこうなると思っていたが、19年春ごろから2人の関係がただならぬ仲なのではないか、という噂は聞いていた」と話す。永田町関係者も「休日に2人で観劇をしていたという目撃情報もあり、界隈では公然の秘密状態だった」と述べる。

 さらに大坪氏の経歴で驚くべき事は、内閣官房時代に参事官という課長級ポストを経験しているものの、本省課長ポストを経ずに審議官に昇進している事だ。ある厚労省職員は「官邸の和泉補佐官とかなり近しい仲になっているのは報道される以前から有名な話だった。官邸から戻す際に厚労省サイドで忖度した結果だ」と明かす。課長というマネジメント経験がないままに出世したツケは仕事の粗雑さに現われているという。大坪氏の「部下」として働くある職員は「メールや電話からは、現場を分かっていないめちゃくちゃな指示が多く、ほとほと呆れるばかり。普通の職員からすると怪獣みたいな存在なので、陰ではカネゴンならぬ『ツボゴン』と呼ばれている」と困り顔だ。

 一連の報道後、具体的な調査の実施について記者会見で問われた加藤勝信・厚労相は「(休暇届など)然るべき手続きを取っていたと承知しており、特段の問題はなかったと思う」と現状では問題視しない意向を示した。大坪氏も通常通りに勤務しており、ほとぼりが冷めるのを待っているようだ。ただ、省内から大坪氏を擁護する声は乏しく、「不祥事が続き綱紀粛正が叫ばれる中、人事異動のタイミングで干されるのではないか」との観測も流れる。安倍政権もいつまでも続くわけではなく、和泉補佐官という「後ろ盾」がなくなった場合、大坪氏への処遇がどのように影響を受けるのか注目される。

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