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未来の会

【ミッドタウンクリニックグループ】使命は高品質・高ホスピタリティな医療の提供

【ミッドタウンクリニックグループ】使命は高品質・高ホスピタリティな医療の提供
世界水準の医療サービスを提供するという構想

2007年、東京都港区六本木の防衛庁跡地に、オフィス、ホテル、公園、緑地など多様な施設で構成された開発エリア「東京ミッドタウン」が完成した。その中心部にそびえ立つ、ミッドタウン・タワービル内にある「東京ミッドタウンクリニック」。同クリニックは、米国屈指の病院として名高いジョンズ・ホプキンス病院を傘下とする医療機関「ジョンズ・ホプキンス・メディスン」と提携し、そのノウハウを積極導入すると共に、アレンジを加えながら日本国内での臨床応用を進め医療を提供し続けて来た。同クリニックをフラッグシップとし、国際スタンダードと患者ファーストの医療サービスの提供を理念に掲げる医療法人社団ミッドタウンクリニック(以下ミッドタウンクリニック)の15年の軌跡と共に、「これからの医療」について展望する。

東京ミッドタウンは、「Japan Value」を世界に発信する事をビジョンとして掲げ、都市に求められる様々な機能を1箇所に備えた大型複合施設として六本木に開業した。東京ミッドタウンクリニックはその目玉として、世界水準、最先端の医療を提供する事で街そのもののブランド力を押し上げていく役割も担いながら開設された。立ち上げに際しては、米国メリーランド州ボルチモアにあるジョンズ・ホプキンス病院を傘下に持つ「ジョンズ・ホプキンス・メディスン(以下JHM)」を提携先として選んだ。

アメリカでは勿論、世界でもトップクラスの医療機関として広く認知されている医療機関との日本初となる提携の合意を得る事に成功し、JHMから医療施設の計画立案や経営に関するノウハウを積極的に導入した。こうして2007年、「国際基準の医療とホスピタリティ」と「患者第一主義」を合言葉にクリニックはスタートした(JHMとの提携は17年3月で終了)。

ミッドタウンクリニックが追求する新しい医療の形とは?

ミッドタウンクリニックが特に目指すもの、それは予防医療の徹底である。介護に頼らない老後作りを積極支援しているのが特長の1つでも有り、現在最も注力しているのが病気の早期発見・予防を目的とする人間ドックや健康診断である。

東京ミッドタウンクリニックの検査機器は、3.0テスラMRI、80列CT、3Dマンモグラフィ等を備え、幅広い検査ニーズに対応し、内視鏡検査では専用の検査室を設置して、予約が取り易い環境も整備している。フロア内には検査ラボを設置し、人間ドックにおいては腫瘍マーカー等を除く一般的な血液検査を迅速化し、当日開示して結果説明を行っている。これにより受診者が検査を終えたばかりで健康に対する興味や意識が高くなっている状態での診療・指導を可能としている。

外来診療では、消化器・循環器・糖尿病の各専門医による入念な診察の下、糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドローム等の有病者に対して、お一人おひとりに適した治療や生活習慣を改善する為の指導・啓発を行っている。これにより病態の進展は元より、健康長寿の阻害要因となる心筋梗塞や脳卒中等の重篤な疾患へと至るリスクを少しでも減らす事を狙っている。

六本木は高層ビルも立ち並ぶ人口の多い商業圏であり、世界中から人々が集まる繁華街でもある事から、クリニックには多種多様な患者が訪れる。外国人患者も例外では無い。故に、どんな人物、どんな場面に対しても適切・的確に対応するスキルが求められる。クリニックでは顧客へのホスピタリティを最重要視し、JHMで使われている患者対応マニュアルを導入して接客・接遇ノウハウを発展させて来た。外国人患者へのよりきめ細かい診療を行うべく、予約・案内・検査レポート迄を英語で対応・作成する体制も整備している。こうした取り組みの延長線上として、15年、外来診療や健診・人間ドックを扱うクリニックでは日本で初めて、東京ミッドタウンクリニック(外来・人間ドック・健診・特別診察室)が国際的な医療機能評価であるJCI(Joint Commission International)の認証(外来診療プログラム)を取得。更に17年、20年と認証を更新し、改善活動を継続して安全性と質向上に努めている。

また、より多様な医療ニーズに対応すべく、保険診療に留まらない診療体系やメニューも豊富に取り揃えている事も特長と言えよう。先ず、「会員制医療」の実施だ。時間をしっかりと取り、最上のホスピタリティと共に上質な医療を受けたいという患者ニーズに対応する為、敢えて会員制というシステムを採用した。会員には最先端の精密検査が実施され、検査後には親身な健康相談が特別診療室で行われる。

次に挙げられるのは、がん治療の先端医療の積極的な導入である。10年に「東京ミッドタウン先端医療研究所」を設立し、そこでがん患者から免疫細胞を採取し、附属の培養室で活性化させてから患者の体内に戻すという先進性の高い治療を行っている。がん免疫療法として代表的なものに樹状細胞ワクチン療法、活性化リンパ球療法、ナチュラルキラー細胞療法が有るが、これら3ついずれも、或いは3つを組み合わせて行える体制を整備している。

3つ目の特長は、美容医療メニューを提供している事。皮膚科形成外科の「ノアージュ」、歯科・口腔ニーズに対応する「デンタルクリニック」を開設している。ノアージュでは皮膚科・形成外科の保険診療の他、ヒアルロン酸、ボトックス等の注入治療、光線、炭酸ガス等を用いたレーザー治療、育毛・発毛治療、二重手術、フェイシャルエステ等の美容医療メニューを豊富に取り揃え、美容ニーズにも対応している。デンタルクリニックでは一般的な歯科検診、虫歯治療、歯周病治療だけでなく、歯科矯正、嚙み合わせ治療、インプラント、ホワイトニング、歯茎治療、根管治療、口臭治療等、多岐に亘る診療メニューが用意されている。

快適・高品質な医療は高級志向層に広がって行く

ミッドタウンクリニックグループで働く職員は、医師、看護師、コメディカル、受付、事務スタッフなど常勤・非常勤合わせて約400名。草野敏臣理事長の指揮の下、個人の多様な仕事観や価値観を尊重する文化が根付いており、スタッフ一人ひとりの自由な発想を活かしながら働く事が出来る雰囲気が醸成されている。そうした中でスタッフ全員が一丸となり、多職種連携による充実したチーム医療を推し進め、快適で質の高い医療を提供していると言える。この「患者中心のホスピタリティ豊かで上質なチーム医療」は着実に固定客を増やしている。中でも会員制リゾート事業を展開するリゾートトラストグループが運営する「グランドハイメディック倶楽部」のニーズは高い。13年にハイメディック・ミッドタウンコースの検診を開始。15年には新たに「ハイメディック東京ベイコース」の拠点として「ミッドタウンクリニック東京ベイ」「ミッドタウンクリニック有明」を有明に開設するに至った。「ミッドタウンクリニック東京ベイ」では、PET/MRIや、乳房用PETを使った先進的な画像診断検査と婦人科検査、「ミッドタウンクリニック有明」では、消化管内視鏡・3.0テスラMRI・CT・3Dマンモグラフィ・超音波等の検査機器を揃え、より高精度な検診を実現する為の体制を整えている。20年には、東京メトロ三越前に駅直結の「日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック」を開院し、外来診療、人間ドック・健康診断・ハイメディック東京日本橋コースの検診に対応している。

六本木、有明、日本橋——ミッドタウンクリニックが医療サービスを展開するこれらの地は、高級志向のサービスを求める生活者・勤労者の多いエリアでもある。標準化・均質化された保険診療だけでなく、サロンの様な優雅で落ち着いた環境の中、自分の体質や生活水準に即した医療を受け、心身の健康を末永く保ちたい——そんな人々のニーズにも応え、患者満足を追求し続けて来た故に辿り着いた、ミッドタウンクリニックの1つの形と言える。患者の様々なニーズに応えて新たな医療サービスを展開して行く、今後の取り組みに期待したい。


草野 敏臣 先生
医療法人社団ミッドタウンクリニック 理事長

開設から15年、幾多の試練を乗り越え今のミッドタウンクリニックがあります。当初から使命として掲げてきました「安らぎの空間で国際スタンダードの医療を。健やかで美しい生活の実現のために、医療、予防、教育を通じて社会に貢献します。そして新しい医療を創造し世界に開かれた日本の窓となります。」まだ道半ばですが、これまでの貴重な経験を活かし更に上を目指して参ります。

田口 淳一 先生
東京ミッドタウンクリニック 院長

私たちは「自分らしく人生を楽しめる健康長寿社会の実現」を大事にしています。東京ミッドタウンクリニックをスタートしてから、皆様のおかげで予防医療の実現を中心に標準医療、先進医療、美容医療、歯科医療の統合ができました。今後は健康情報を個人中心にPHRとしてまとめ、より個別化した健康設計を推進したいと考えます。

渡邉 美和子 先生
東京ミッドタウンクリニック 副院長

世界に誇れる医療機関を、との志で開設された当院へ多くの患者様をお迎えし現在に至ることに感謝をしています。コロナ禍を経て医療現場の在り方も大きく変わりました。どの様な状況下にあっても患者様のお気持ちに寄り添った医療サービス提供を第一に、安心で快適、何より質の高い医療をスタッフと共に作っていきたいと思います。

上島 朋子 先生
東京ミッドタウン皮膚科形成外科 Noage(ノアージュ) 院長

一般皮膚科・一般形成外科に美容皮膚科・美容形成外科を併設し、総合的な美容医療を提供しております。また現在は毛髪再生医療にも力を入れ、多岐にわたる患者様のニーズに対応しております。これまで“老化”として諦めていた外観の変化に着目し、誰もが「自分らしく」生きるための医療としての「美容医療」をこれからも追及してまいります。

中村 都 先生
東京ミッドタウンデンタルクリニック 院長

開院以来、各分野の専門医によるチーム医療体制を構築し、インプラントやセラミックなど審美歯科に至るまで幅広く「患者様のためにできるベストソリューション」を追求して参りました。これからも皆様のお口の悩みに応えるべく、高い技術とホスピタリティをもって、お一人おひとりに寄り添った医療とサービスを提供し続けたいと考えております。

古川 哲也 氏
ミッドタウンクリニックグループ COO(最高執行責任者)

15年の歴史を積み重ねられた事、感謝の気持ちでいっぱいです。東京ミッドタウンクリニックのオープン日、30人のお客様にご来院頂きました事を覚えております。今では、1日500人を超えるお客様に足を運んで頂けるようになりました。私達は常にお客様、スタッフと「ご一緒します、いい人生」を合言葉に、お客様に寄り添う医療サービスの提供を続けています。この先の15年、更に選ばれるクリニックを目指して私達は挑戦し続けます。

上村 恭子 氏
株式会社アドバンスト・メディカル・ケア エイジングケア事業部 事業部長

より美しく、より健康に、そして自分らしく長生きできるようなホームケア商品を、ミッドタウンクリニックグループの先生方と共に開発して参りました。これからも、先生方と共に、進化する医学界の情報を捉えホームケア商品に取り入れることで、皆様のパーソナルウェルビーイングをかなえられる商品を開発して参ります。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

岩波 克 氏
東京ミッドタウンクリニック 総支配人

2007年にリゾートトラストのメディカル部門の運営支援によって新たに加わったこのクリニックは、今はグループの中心となり、医療サービスを提供しております。コロナ禍により患者様の減少もありましたが、徐々に回復してきました。今後も安心・安全の医療を提供し、患者様お一人おひとりに寄り添ったクリニックを目指してまいります。


東京ミッドタウンクリニック

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