「裁判官にたしなめられた検察官」
東京都足立区の柳原病院で、自身が執刀した女性にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた男性外科医の初公判が、11月30日、東京地裁(大川隆男裁判官)429号法廷で開かれた。
「乳腺医のプライドにかけて無罪を主張」
男性外科医は、黒っぽいジャケットに白いシャツ、ベージュのズボン姿で入廷し、家族に向かって小さく会釈した。
罪状認否では、声を詰まらせながらも毅然とした口調で「私はやっておりません。医師として適切に手術を行い、何の落ち度もありません。乳腺外科医のプライドにかけて無罪を主張します。わいせつ行為などありません。」と主張した。事件後、長期の拘留によって貯金も底をつき、失業や報道被害によって、妻と幼い3人の子供を護る責任を果たせず、家族の生活が危機に直面しており1日も早く元の生活に戻ることを願っており、今後の裁判で公正明大なご判断をお願いしますとも訴えた。
弁護側は大半の証拠を不同意としており、「被害者の供述が実際の捜査で確認されたことと合致しなかった」「本件は本来、起訴に耐えないものだった」などと、起訴事実が捜査段階の逮捕事実とが大きく変わっていることを指摘し、検察側の対応を批判した。被害者の供述は術後のせん妄による妄想や、幻覚によるものであり、DNA鑑定における唾液の採取方法や検出方法にも不透明な点が数多く、現場となった4人部屋では、仕切りカーテンの下は開いており、他の患者や家族も居たため、被告人の犯行は存在しないと主張した。
大量に被告人のDNAが検出されたと主張する検察側
検察官の冒頭陳述によると、二度にわたって病室を訪れた被告人は、1度目に女性患者の左乳首を舐めて吸う行為、2度目に自分の手をズボンの中にいれるなどの行為をしたため、女性はカーテンの外にいた母親を呼んで、被告人が自慰行為をしたと伝え、左乳首の匂いを確認するように頼んだところ、「ツバのような生臭いにおい」を確認した。女性はLINEで知人に相談し、知人が110番通報し、警察官が17時37分に付着物を採取した。男性医師のDNAや唾液を示すアミラーゼ反応が検出され、会話による飛沫などでは考えられないほどの量だったという。
アミラーゼ反応だけという不十分な証拠に加え、「会話による飛沫などでは考えられないほどの量」という非科学的な検察側の説明には納得がいかない。術前に撮影した患部写真が通常より多い点を、性的興味があったなどと決めつけている点は本末転倒だ。
東京保険医協会の佐藤一樹理事長のコメント(Yahoo!ニュース)
「他の患者さんとはカーテン1枚で隔てられているだけの一般病棟において、消毒液が塗布されたうえ、手術時の血液が付着している可能性の高い局所を、公訴事実のように17分間にもわたって医療者が舐め続けている、ということは実臨床の世界では全く想像できません」
と記載されている。
「裁判官にたしなめられた検察官」
検察側が証拠請求する直前、弁護人が検察側の証拠開示されていない事実を厳しく指摘した。(証拠関係で、検察側は計59点(甲号証56点、乙号証3点)を請求。)
裁判官:「事前に開示していない証拠は請求できないはずですが」
検察官:「先週木曜日の打ち合わせ時に、弁護側が証拠を全部不同意になる見込みと聞き、
追加で立証が必要かと思い追加しました」
裁判官:「あらかじめ弁護人が閲覧する機会がなかったものを請求するのはいかがなもか」
検察官:「さきほど渡しました」
弁護士:大きな分厚い封筒を左手に取って、「これ?」と立ち上がって聞き返し、
「今朝、法廷で渡したモノを事前開示とは言わない」と強い口調で抗議した。
検察官:「・・・・・・・・」無言でうつむく。
それ以外にも検察官は、資料提出を忘れており、急遽原本を裁判官に手出するというお粗末さ。結果、事前開示されなかった4点は欠番扱いとなり、その他も弁護側は不同意や保留とし、この日に採用された証拠は無かった。
9月14日に起訴されてから約2ヵ月半が過ぎ、初公判当日、それも開廷直前に法廷で弁護側に証拠を提供するなどいうドタバタ劇を演じ、検察側の右往左往している様子が見苦しい。警察の捜査段階から疑わざるを得ないが、依然として開示されていない証拠もあることから裁判所、検察官、弁護士を交えた三者協議によって、検察側に12月14日までに証拠をまとめるよう求めたという。
3万筆以上署名を集めた「外科医師を守る会」の支援団体は、家族支援や裁判費用のための基金を設立し、支援の範囲を拡大しているが、いまだ男性外科医の不当拘留が続いており、弁護側は2回の保釈請求をしているが、関係者と口裏合わせをするなど罪証隠滅の恐れがあるとして認められてはいない。
2016/12/07:追記
8月25日に不当逮捕、105日に及んで不当勾留された、柳原病院の男性外科医師が12月7日保釈された。
柳原病院によると、初公判後に弁護団は「保釈請求」を行いましたが、12/2、東京
なお、弁護人を介す事なく一切の当該病院関係者との接触や病院へ
12月21日記事・「柳原病院事件」が医療現場に投げかけた波紋
一度でも手術をした人間ならわかりますが、術後に外科医と長時間二人きりになるなど、状況としてありえない。関根先生は、人格のすぐれた、乳がん撲滅に情熱を燃やしている方で、欲求不満の30女の妄想としか考えられない。いい加減にしろ、バカ女!!