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未来の会

丸山歯科医院

丸山歯科医院
患者が「心を開く」環境を整える
182 丸山歯科医院(東京都墨田区)

都営新宿線菊川駅近くに立つ丸山歯科医院。初代院長が開院した「エンゼル歯科」から数えて83年の歴史を誇る。しかもこの場所は、池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』の主人公としてお馴染みの徳川幕府の火付盗賊改役・長谷川平蔵や、時代劇『遠山の金さん』で知られる江戸町奉行・遠山左衛門尉景元(遠山金四郎)が暮らしていた屋敷跡でもある。

 二代目院長は、日本大学歯学部客員教授などを務めた、“近代日本歯科医療の父”と呼ばれる米国人、故ダリル・レイモンド・ビーチ氏に学び、革新的な歯科医療の技術習得とその普及に尽力した。

 現在の三代目院長、丸山満博氏は2005年、「個人に対応した歯科医療」「新しい歯科医院の姿」を目指し、医院を全面改装。地下に洞窟をイメージした歯のクリーニングルーム「スフィアの部屋」や、「海の部屋」「ラベンダーの部屋」「太陽の部屋」と名付けた個室の治療室を設けた。各治療室はレントゲン撮影もできるようにした。

 丸山院長は「生活習慣の乱れから虫歯や歯周病が発症する。患者さんの生活習慣を把握し、望んでいる医療を提供するため、スタッフが患者さんとじっくりとコミュニケーションを取りながら、心を開いていただき、いろいろな話を伺っている」と語る。

 スフィアの部屋は「自分を見つめ直す」ことを目的とした空間で、「治療を通して過去の自分から生まれ変わってほしい」と丸山院長。患者は花から抽出された物質を体に取り入れる「フラワーエッセンス」や歯のクリーニングなどをした後は、スタッフと1時間から2時間半、お茶を飲みながら話をする。患者はスタッフを指名できるという。

 歴史のある歯科医院だけに、50年前の記録も残っている。丸山院長は「長期の治療の経過を見ていると、必ずしも最先端な治療や材料が優れているとは限らない。スタンダードな治療や材料をベースに、自分で見極めながら新しいものを取り込んでいる」と言う。自らの行っていることの正否を検証するため、大学の基礎研究室で研究もしている。

 「今の歯科医療は“修理”に専念しているが、体と同じ比重で心の修理も大事。当院のスタッフは患者さんの辛さや苦しみにも寄り添うように心掛けている」と丸山院長。スタッフ5人は丸山院長の考えに共感し、10年以上、長い人は30年以上務めるベテラン揃いだ。

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