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迂回献金に迂回立候補、有罪でも懲りない日歯連の面々

迂回献金に迂回立候補、有罪でも懲りない日歯連の面々
擁立断念と言いながら参院選で〝代表〟送り込む目論見

日本歯科医師会(日歯)の政治団体「日本歯科医師連盟(日歯連)」の迂回献金事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入、量的制限超過)に問われた前会長・高木幹正被告(73歳)、元会長・堤直文被告(76歳)、団体起訴の日歯連に対する判決公判が6月27日、東京地方裁判所で行われた。高木被告(求刑禁錮2年)と堤被告(同1年6カ月)にそれぞれ禁錮1年6カ月・執行猶予3年、日歯連は求刑通り罰金50万円の有罪判決が言い渡された。

 高木被告は即日控訴。また、同事件で同じく政治資金規正法違反に問われ、1月に禁錮2年・執行猶予3年の有罪判決(求刑禁錮2年6カ月)を受けた会計担当の元副理事長・村田憙信被告(73歳)も控訴している。

 事件は、高木・堤両被告が村田被告と共謀、2010年と13年の参議院選挙で日歯連が擁立した候補者の後援団体にそれぞれ1億円と9500万円を献金。政治団体間の寄付の法定上限(年間5000万円)を超えるため、それぞれ5000万円を他団体を経由したように政治資金収支報告書に虚偽記載したというもの。

 裁判長は、政治資金規正法の寄付上限が04年に発覚した日歯連の闇献金事件を機に設けられた点を引き合いに出し、「従来の姿勢を改めないまま、組織的かつ巧妙に迂回献金を行った」と断じた。

 日歯連は来年の参議院選では組織内候補の擁立を見送ることを決め、各都道府県の歯科医師連盟の「自主性」に任せることにしている。ただ実際は、歯科医院院長で日本歯科医師会会員でもある兵庫県議会議員(自民党)の高橋しんご氏を推す方向でまとまりつつあるようだ。日歯連は事件を受け、16年の参院選でも組織内候補の擁立を断念したが、各都道府県の歯科医師連盟の自主性に任せる形で、比例区から山田宏議員(自民党)を当選させている。いわゆる「山田方式」を踏襲する形だ。

 実は、日歯連内では判決を受けた直後、「日歯連会長の高橋英登氏は事件の責任を取って辞職する形をとり、来夏の参院選比例区に元杉並区歯科医師会会長として立候補するかもしれない」との〝噂〟が流れたことがあった。しかし、その発想自体が「迂回立候補」以外の何物でもないと気付いたのか、噂は立ち消えた。

 ある歯科界の関係者は、歯科医師連盟会員の意識の低さを嘆く。東京都歯科医師連盟の会合で、ある参加者は「2選まで果たした石井みどり先生(自民党参院議員)を応援しない理由が分からない。石井先生は独自に立候補するのではないか。歯科医療界や歯科医師という職域を超えた自身の政治理念、国民に受け入れられる考えや思想があるかが問われる」と発言。今回の事件では石井みどり中央後援会の名前が挙がっているにもかかわらず、だ。また、この事件の発覚前、日歯の役員は代議員会で、「テクニカルに対処しているから大丈夫だ」と平然と公言していたという。その発言には04年の日歯連事件の「反省」が感じられない。

 日歯連の役員経験者も言っていた。「どの団体でも内部で権力闘争をやっている。しかし、歯科の場合、前回の事件と同様、今回も足の引っ張り合いを外に出してしまった」。内部告発に対する反省があっても、事件に対する反省はなかった。二度あることは三度ある——。日歯連ほど、この教訓が必要な組織はない。

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