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「無罪」判決を受けた 遊び人医師の今後

「無罪」判決を受けた 遊び人医師の今後

「無罪」判決を受けた
遊び人医師の今後

 「まさかの無罪判決ですよ。弁護側の戦術が実りましたね」(担当記者)。泥酔した20代の女性に暴行したとして準強姦罪に問われた東京慈恵会医大付属病院の皮膚科医、松岡芳春被告(32歳)=休職中=にさいたま地裁は10月26日、無罪(求刑懲役4年6月)を言い渡した。佐々木直人裁判長は「泥酔していた被害者が強姦された相手が誰だったかを特定出来る記憶はなかった」と指摘したのだが、この判決に憤りの声が上がっている。

 「松岡医師は別の集団準強姦容疑でも逮捕されたが、示談が成立し不起訴に。唯一、公判に持ち込まれた事件で無罪となったのです」(前出の担当記者)。犯行当時の刑法では、被害者が告訴しなければ強姦罪に問われない。だが、酒や薬を盛られてしまえば被害者の記憶は曖昧になり、その場に複数人いれば、誰が行為に及んだか特定出来なくても不思議ではない。

 そもそもこの事件は、松岡医師と同じ東邦大学医学部出身の上西崇受刑者(32歳)=準強姦罪などで懲役5年確定=が東京・蒲田に女性と遊ぶための部屋を借り、一緒に楽しんでいたことが背景にある。その場に一緒にいた上西受刑者は事実を知っている可能性が高いが、「松岡医師の弁護人が話をつけたのか、松岡医師の関わりについては公判で供述しなかったようだ」(公判関係者)という。

 無罪判決の影響は大きい。「準強姦罪で有罪となれば、医師免許の取り消しは確実。しかし、無罪であれば処分を決める厚生労働省の医道審議会にかからない可能性も高い」と医療担当記者。高い倫理観が求められる職業にありながら、複数の女性と遊びまくっていたことは事実。無罪放免となり、医師としてもお咎めなしでは、患者はたまったものではない。

 「心不全」を病気に仕立てる
ディオバンの〝戦犯〟

 集まった記者は、「心不全は病気です」と力説するその男性を冷ややかに見ていたという。

 ノバルティス ファーマの高血圧治療薬「ディオバン」を巡る臨床研究不正事件で、千葉大の臨床研究「VART Study」の主任研究者として、日本高血圧学会から2015年に厳重注意処分を受けた小室一成氏。その後、東大教授に転出した小室氏が代表理事を務めるのが日本循環器学会だ。同学会が現在、注力しているのが「脳卒中・循環器病対策基本法」の成立だ。

 「がん対策基本法に基づいてがん対策が行われているのに対し、脳卒中などの循環器病の対策は後れを取っているというのが、法制化を目指す彼らの主張。しかし、疾患ごとに法律を作るのは現実的ではないし、法制化して国の予算を引っ張りたい意図が見え見えで取り上げづらい」(医療担当記者)。

 動きの鈍い世間に業を煮やしたのか、同学会は10月末、会見を開いて、心臓の動きが低下する「病態」を指す心不全を、「病気」と定義付けると発表した。国民の理解を深めるために、今後「心不全は予防出来る」「薬で症状を改善することが出来る」などと心不全啓発キャンペーンを行っていくという。

 「キャンペーンのサイトは日経BP社が管理しており、既に多くの医師が心不全について語る動画がアップされている。ディオバン事件で、ディオバンの臨床試験の成果を医師の対談ページなどを企画して大々的に紹介してきたのは日経BP社。ディオバン事件の戦犯達が、またぞろ集まり悪巧みを始めた印象です」と全国紙記者は苦笑する。どこまでも懲りない連中だ。

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