SHUCHU PUBLISHING

病院経営者のための会員制情報紙/集中出版株式会社

未来の会

限定地域の 愛好家に捧げられる 格別なシャンパン

限定地域の 愛好家に捧げられる 格別なシャンパン
シャンパンメゾン「G.H.マム」から誕生する新キュヴェ「RSRV」。 特定の顧客のために造られる、なシャンパンの魅力とは。

rsvr-05 ディディエ・マリオッティさんは、フランス・コルシカ生まれの45歳。シャンパーニュのランス大学で農学と醸造学を学び、モエ・エ・シャンドン社、ニコラ・フィアット社の醸造責任者を経て、2003年にマム社に入社。06年に同社の最高醸造責任者に就任した。


 「RSRV」とは本来、メゾン「G.H.マム」の瓶熟成用セラーで、とくに出来のよいワインに付けていた印のこと。その識別コードを冠した特別なキュヴェが、特定の顧客をターゲットとして、日本を含む6カ国限定で、来春、発売開始となる。

 G.H.マムは、フランス・シャンパーニュ地方のランスに本拠を置くメゾンで、現在はシャンパーニュ地方に218haの畑を持つ。そのうちの160haが特級畑に格付けされ、自社畑の半数以上を占めている。また、シャンパーニュ地方の特級格付け17村のうちでは、ほぼ半分の8村の区画を所有し、優良なテロワールを多く持つことからも、その卓越した味わいが想像される。

豊かな歴史から生まれる革新性

 創業は1827年。G.H.マムの残した「最高のシャンパンだけを」との理念を掲げて技術を磨き、その名声を確立してきた。自動車レースのF1の公式シャンパンとしても有名で、フランスの勲章「レジオン・ドヌール」を模した赤いリボン、「コルドン・ルージュ」をあしらったラベルに見覚えがある人も多いだろう。

 今回、満を持して登場するシャンパンは「RSRVブラン・ド・ブラン 2012」と「RSRV ブラン・ド・ノワール 2008」だ。ラベルにはおなじみの赤いリボンがなく、シンプルで斬新なデザインに驚く人もいるだろう。その中身も革新的だ。

 最大の特徴としては、特級畑(グラン・クリュ)のブドウのみを使って造られているということ。ブラン・ド・ブランにはコート・デ・ブラン地区のクラマンの区画のシャルドネ、ブラン・ド・ノワールはモンターニュ・ド・ランス地区のヴェルズネイのピノ・ノワールと、最上の区画のブドウがそれぞれ100%使われている。

 さらに希少性を高めているのは、単一のヴィンテージで仕込まれている、つまり「ミレジメ」でもあるという点だ。一般的にシャンパンは、複数の収穫年のワインをブレンドすることが多い。対するRSRVのブラン・ド・ブランは2012年、ブラン・ド・ノワールは2008年のみ。最高のブドウが収穫できた年のワインから、ブレンドをせずに仕上げている。

特別な時間を分かちあうキュヴェ

 最高醸造責任者のディディエ・マリオッティさんによれば、ブラン・ド・ブランは、もともと「メゾンの当主が友人たちにプレゼントしていた特別なキュヴェ」であったという。幅広く流通する一般的なシャンパンとは一線を画す、ワインの愛好家のための選りすぐりのキュヴェなのである。

 「グレート・ヴィンテージのシャルドネの特徴がよく反映されています。果実味と酸味のバランスが取れており、飾り気のないピュアな味わいがありますね」と、ディディエさんは語る。

 一方のブラン・ド・ノワールは、「2008年も素晴らしいピノ・ノワールが収穫された年でした。しっかりとした果実味、丸みと骨格を兼ね備えています。ヴェルズネイの区画は、他の畑よりも北東向きなので、味わいに独特のストラクチャーや気品が備わるのです」。このキュヴェには、ピノ・ノワールの比率が高いG.H.マムのスタイルとディディエさんの個性が融合している。

 「私が醸造長の職に着いてから10年。これまでは伝統あるメゾンのスタイルの継承を考えてきましたが、このキュヴェでは初めて、自分のスタイルというものも意識してみました。私からメゾンへのプレゼントのような気持ちもあります。ですが、シャンパンを含むワインは、人と分かち合うことで真価を発揮するとも思います。いつ、誰と、どのように飲むかによっても、味わいの印象が大きく変わってきますよね」とディディエさん。

 真の愛好家のためにのみ造られ、届けられる選りすぐりのキュヴェ。大切な人達との記念すべき瞬間をRSRVで分かち合い、より輝かしいものに変えてみてはいかがだろうか。 rsvr-04

問い合わせ先:ペルノ・リカール・ジャパン株式会社 03-5802-2756

文:伊藤由佳子/写真:中庭愉生


rsvr-02左から「RSRV ブラン・ド・ブラン 2012」と「RSRV ブラン・ド・ノワール 2008」。ブラン・ド・ブランは1882年にメゾンの親しい人々に提供するために誕生した。4.5気圧と通常よりも圧力を低めにし、繊細な泡立ちに仕上げている。ピュアな味わいとなめらかなテクスチャーが特徴だ。ブラン・ド・ノワールはジョルジュ・エルマン・マムが1840年に最初に取得し、代々守り続ける特級畑ヴェルズネイのピノ・ノワールのみを使用する。熟成期間も6年と非常に長く、骨格のしっかりした芳醇な味わいを持つ。

 

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top